大分建設新聞

インタビュー

内田 信二さん(豊後高田土木事務所)

2025年06月20日
 1989年大分高専卒業後に入庁。日田土木、大分土木、公共工事入札管理室副主幹、大分土木道路建設課長、佐伯土木次長兼企画調査課長、大分土木大分港振興室長などを経て、4月から現職。
 県北地域の勤務は、中津土木以来15年ぶりで、豊後高田土木での勤務は初めてだという内田信二所長。これまでの業務は、2008年の公共工事入札管理室立ち上げに携わり、何もない所から低入札価格制度、総合評価ルールなど業界と職員向けの制度づくりをしたこと、また多くのトンネル工事に関わったことが印象深いそうだ。
 豊後高田市の印象は、「住みたい田舎のまちランキングで、5年連続全国1位になるなど子育てや移住支援の取り組みが充実している。市内はコンパクトで住みやすく、移住者や観光客に対して人の温かさを感じる」と魅力にはまっている。
 管内は、道路改良率や河川整備率が県平均よりやや高いものの、砂防関係の整備率は平均を下回っているという。「国土強靱化の観点から、遅れている砂防関係事業を加速化させ、安全安心に暮らせるように必要なインフラ整備を進めたい」と強調した。
 昨年は台風10号の影響で、管内でも短時間に強い雨が降り、河川・道路で近年にない災害が発生した。「通常業務と並行しての災害査定、工事発注業務があり、職員たちに大きな負担がかかった。今年度は復旧に力を注ぎ、被災された住民などにいち早く安全と安心を届けたい」と決意を語り、「これから、梅雨や台風などの出水期に入ったが、復旧工事で二次被害がないよう施工業者の皆さんと力を合わせ乗り切りたい」と気を引き締めた。
 一方、道路整備では、六郷満山文化ゆかりの史跡や田染荘など、観光資源を囲む道路をいち早く完成させ、安全に観光名所を周遊できるように進めていく。さらに、多くの観光客が訪れる昭和の町については、高齢者や子どもたちの安全を確保するため、交通安全事業に力を入れる。
 業務を担う職員へ「今後も事業を進める上で、大小のハードルに出会うことがある。個々の知識と気遣いによって物事を順序よく運ぶことで、問題点を事前に解消し、難しい課題も解決することができる。職員一丸となって事業を推進していこう」とメッセージを送った。
 建設業界に対し、地域の守り手として、防災面、災害発生時の迅速な対応など、とても感謝している。「今後もメンテナンス業務を中心に増加傾向なので、担い手不足対策が非常に重要だと考えている。安全で快適な労働環境と業務効率化など、一緒に知恵を絞っていきたい」と呼び掛けた。
 毎日、宿舎から職場まで徒歩で通勤。帰宅時は、夕焼けに照らされた昭和の町を歩くと昭和時代に戻ったと錯覚してしまいそうな、56歳。
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