大分建設新聞

インタビュー

栗林 克成さん(竹田土木事務所長)

2025年06月30日
 1997年に入庁。佐伯土木事務所道路建設課、建設技術センター派遣、日田土木事務所、公共工事入札管理室、大分土木事務所大分港振興室長、建設政策課企画調整監などを経て、4月から現職。
 初任地の佐伯土木事務所から日田、大分土木(大分港振興室長)などを経て、初めての竹田土木に赴任した栗林克成さん。熊本大学工学部で学んでいたことから、出身地の大分市との往復に久住高原を越えていたので馴染みはあると言う。「くじゅう連山、長湯温泉、岡城跡など、豊かな自然、温泉、歴史に富む魅力あふれる地域。4月5日の大名行列では大名の衣装を着て、市内を練り歩いた。岡城の桜もきれいで、城下町の雰囲気を感じることができた」と顔をほころばせる。
 本年3月に策定された県土木建築部の長期計画「おおいた土木未来プラン2024」には、建設政策課企画調整監として携わった。そのため職員には、「すぐに駆け付ける」「よく見、よく聞く」「常に改善していく」―という三つの行動指針に基づき、業務に取り組むように指導していくと語る。
 そのほかに印象に残っている事業として、「初任地の佐伯土木で計画を担当した佐伯ICに接続する佐伯インター線と佐伯津久見線の拡幅事業では、地域の生活や経済を支えるインフラ整備に貢献するというやりがいを感じたこと。また、大分港振興室で建設に携わったホーバーターミナル工事では、期限を設定された工事を完成させるために建設業者の皆さんと協力しながら作業を進め、目標を達成したこと」が印象に残っていると話す。
 現在、管内では国が整備する中九州横断道路の竹田阿蘇道路の事業が進んでいる。中九州道は県の広域道路ネットワークに欠かせない路線であり、早期の完成が求められている。そのため今後は、「事業中の竹田阿蘇道路の進捗に向けた、国や市との連携などにもしっかり取り組む必要がある。また、県内唯一の未事業化区間である大分―犬飼間の早期事業化に向けた機運醸成にも取り組む」と力を込めた。
 竹田市に限らず、少子高齢化と人口減少に歯止めがかからない状況の中で、これまでもさまざまな取り組みが行われているが、市町村による魅力的な地域づくりを継続する必要があると指摘する。「当事務所でも、そのお手伝いをしっかりと取り組みたい。その事例の一つが『かわまちづくり』。市では玉来川と芹川で取り組んでおり、今後のにぎわいづくりに向けた取り組みが重要だ」と述べた。昨年度末に完成した玉来川に続き、今年度は芹川の完成が待たれる。
 近年、日本各地で豪雨による災害が発生しており、今後も県土の強靱化が重要だ。昨年9月に策定された県長期総合計画「安心・元気・未来創造ビジョン2024」でも、施策のトップに災害に強い県土づくりと危機管理の強化が明記されており、県が担う役割は大きい。そして建設産業も、社会資本の着実な整備や維持管理などの担い手として、そして頻発・激甚化する自然災害への備えから復旧までを行う地域の守り手として重要な役割を担っている。「課題が山積みする建設業界の魅力向上や働き方改革の推進など、これまでの土木建築部の取り組みを継続し、業界とも意見交換しながら一緒になって取り組んでいきたい」とメッセージを送った。
 一時やめていたゴルフを再開した。スコアは気にせず、エンジョイゴルフを心掛けている、健康的な52歳。
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