大分建設新聞

インタビュー

伊藤 浩和さん(大分河川国道事務所長)

2026年06月10日
1989年旧建設省に入省。国土技術政策総合研究所道路構造物研究部構造・基礎研究室主任研究官、八代復興事務所長、九州地整企画部環境調整官などを経て、4月から現職。
 大分県には観光や出張で訪れたことがあるが、勤務は初めて。自宅がある福岡県からの単身赴任。平日は業務に追われており、赴任して2カ月と間もないため、県内の観光地などはまだ楽しめていないという。
 「大分は歴史的文化遺産などが多く、地域資源や四季折々の素晴らしい食材がある。円滑な交通確保による地域活性化、道路ネットワーク整備による産業振興、国土の発展・保全に貢献するため、各事業を着実に推進したい。また地域のニーズを踏まえつつ、安全・安心なくらしの実現と活力ある地域づくりを目指していきたい」と着任の決意を語る。
 管内には多くの事業があるが「まずはしっかりと河川、道路を維持管理しながら、各事業を推進する」と強調。河川では大分川と大野川で河道掘削や堤防強化などの従来の治水対策に加え、流域全体のあらゆる関係者が協働して水害を減らす流域治水プロジェクト、大分川下流域にて水辺空間を創出して地域活性化を図る取り組みなどを進める。
 道路では国道212号三光本耶馬渓道路の残区間工事、交通円滑化などを目的とした国道10号高江拡幅と国道210号横瀬拡幅、落石などの危険性が高い区間回避を目的とした国道210号川下改良などの事業もある。
 また、国道10号と国道210号では電線共同溝整備も行う。さらに本年度より国道210号池ノ原橋床版取り替えに新規着手した。
 事業推進に欠かせない建設業界へは「少子高齢化に伴う若手技術者の減少により、将来における社会資本の整備や維持管理に重大な懸念が生じている。建設業界が持続的に発展するためには、将来の担い手確保・育成とともに、現場で働く人が誇りと希望を持って働き続けられる魅力ある業界になるよう協力していきたい」と呼び掛ける。
 近年、九州各地で豪雨災害が相次いでいるが、2020年の7月豪雨で大きな被害を受けた熊本県八代市に開設された八代復興事務所の所長を2年間務めた経験もある。「八代市を流れる琢磨川では10橋が流された。橋が1橋復旧する度に地域の人に喜ばれた。大分県も自然災害が多いので常に注意を払っていきたい」と災害対策への心構えを話した。
 事務所運営では風通しの良さを心掛け、相談しやすい環境づくりに取り組む。また、九州地整管内では同事務所に唯一ある「こうほう課(5月22日既報)」を活用し、情報発信やイベントを開催して、事務所の活動や建設業界の役割なども発信していく。
 学生時代は野球部や少林寺拳法部に在籍し、少林寺拳法では何度か全国大会に出場した。また20年ほど前まではフルマラソンの大会によく参加しており、最近は運動不足気味なので、少しずつ走りたいと意気込んでいる。宮崎県出身の58歳。
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