大分建設新聞

インタビュー

渡邉 仁さん(中部振興局長)

2026年06月18日
1990年入庁。日田教育事務所を皮切りに、企画部国民文化祭準備室、福祉保健部福祉保健企画課、企業局、玖珠土木用地班、福祉保健部審議監、こども・女性相談支援センター長などを経て、今年4月から現職。
 インタビューされる経験は稀で、「お手柔らかに」と少しはにかみながら迎えてくれた。福祉保健部での勤務が長く、大分国際車いすマラソンに関しては重要な役割を務めてきた。企画振興部観光・地域振興局、企業局、玖珠土木事務所などにも勤務し、県民生活を支えてきた。
 1999年、障害福祉課主任だったときの第19回大分国際車いすマラソンで当時の世界記録が出た。その記録が22年間破られず、2021年の第40回大会、自身が障害者社会参加推進室長(車いすマラソン事務局長)だった際に記録が更新された。「2度の世界新に立ち会えたことは良き思い出」と懐かしそうに振り返る。
 管内の印象を尋ねると、「県内人口の半分を占める55万人弱が暮らし、面積は11・92万㌶と西部振興局に次ぐ広さで、二次産業の総生産額は県内の65・1%となっている。一次産業でも、かんしょやピーマン、ベリーツなど、県を代表する品目の生産が盛んな地域だ。全産業分野を幅広く勉強でき、やりがいは大きいが、重責でもある」と顔を引き締めた。
 津久見長目地区のミカン団地、由布市平石地区の梨団地など、大規模園芸団地の計画的整備も順調と話す。「豊予海峡ルート実現に向けた気運醸成へとつなげるためにも、えひめ・おおいた交流事業のさらなる促進を図っていきたい」と、県のビッグプロジェクトへの関りも意欲的だ。
 業界については「企業局勤務時代に北川ダムや芹川ダムを間近に見て、土木構造物の圧倒的なスケールとその技術力に感銘した。自分には想像できない世界にある尊敬すべき業界」と話す。農業用地の整備、水利施設の維持管理の重要性についても続け、「インフラ整備は県民の生活基盤であり、頻発・激甚化する災害対応は何よりも優先される」と、最前線での昼夜問わずの対応へ感謝を述べた。
 管内では、一昨年の台風10号で被災した大分自動車道由布岳PA付近の南側のり面、由布院町塚原男能濃松地区の地山対策工事が進められている。スリットダム、止水壁を作り、道路への土砂流出を防止する工事だ。「7月完成予定だが、滞りなく進め、再発防止を確実なものにしたい。ともに汗をかいて、地域の安全安心を高め、地域を元気にしたい」と熱意を込めた。
 趣味はクラシック音楽を聴くこと。「いまはサブスク中心だが、過去のCDも山積みになっている」と笑う。NHK交響楽団や日本フィルハーモニー交響楽団などのプロオーケストラの大分公演には、夫婦で足を運ぶ。「あとは孫。仕事で朝しか顔を見ることができない日があるのが悩み」と、目に入れても痛くない様子だった。別府市出身の59歳。
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