大分建設新聞

インタビュー

松尾 寿一さん(日田土木事務所長)

2026年06月22日
大分工業高等専門学校卒業後、1987年に入庁。別府土木事務所を初任地として、河川課、東京事務所行政課参事、道路建設課高速交通ネットワーク推進監、臼杵土木事務所長、河川課長などを経て、今年4月から現職。
 日田土木事務所への赴任は初めて。「水郷日田と呼ばれるように、三隈川をはじめ川と共に発展してきたまち。歴史や文化、豊かな自然があり、川と共に生きてきた地域だと改めて感じている」と印象を語る。
 これまで河川課、東京事務所行政課参事、道路建設課高速交通ネットワーク推進監、臼杵土木事務所長、河川課長など幅広い分野を担当してきた。特に平成29年7月九州北部豪雨では、河川課勤務として日田地域の被災状況を目の当たりにし、令和2年7月豪雨では東京事務所勤務の立場から国との調整にも関わった。「近年は自然災害が頻発・激甚化している。災害で命を落とされた方がいることを決して忘れず、防災・減災対策を進める責任の重さを感じている」と語る。
 特に印象に残る仕事を問われると「大きな仕事はもちろん印象に残るが、小さな仕事にも現場の人たちと一緒に作り上げた思いがある。どの仕事も同じように印象深い」と話す。
 今年度、重点的に取り組むのは防災・減災対策。小野川の災害関連事業は最終局面を迎えており、完了を目指す。玖珠川の河川改修工事については、「下流側から川幅を広げる護岸工事に取り組み、段階的にでも治水効果を高めていきたい」。三郎丸橋の改良復旧についても年度内の供用を目指す考え。併せて、広域交通ネットワークとして、日田山国道路の整備促進にも力を入れる。
 職員には、現場主義の徹底を呼び掛けている。「現場に行かなければ分からないことがたくさんある。まず現場をしっかり把握することから始めてほしい」と語る。
 建設業界に対しては、「2017年の小野地区の大規模地滑りでは、天然ダムができ、放置すれば下流に大きな被害が出かねない状況だった。図面も十分にない中、建設業協会の皆さんが2次災害の危険と向き合いながら排水工事に着手した姿が強く印象に残っている」と前置きし、「災害時に真っ先に現場へ駆けつけ、地域を守る最後の砦であり、地域の暮らしと命を守る存在だと心から感じている」と力を込めて語った。
 座右の銘は「継続は力なり」。「大きなことでも小さなことでも、続けて取り組むことが最終的に大きな効果につながる。業務でも地域との関わりでも、去年まで取り組んできたことをさらに良い形にして続けていきたい」。
 趣味はゴルフ。かつては野球にも親しんだが、現在はゴルフ一本、休日は職場の仲間や夫人とラウンドすることも多い。臼杵市野津町出身の60歳。
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