大分建設新聞

インタビュー

遠山 実さん(県東部振興局長)

2026年06月25日
1990年入庁。東国東地方振興局(現東部振興局)耕地課を初任地に、商工観光労働部新産業振興室長、同商工観光労働企画課長、議会事務局次長などを経て、今年4月から現職。
 「32年ぶりに初任地に戻ってきました」と笑顔で第一声。当時は東国東地方振興局という名称で、耕地課に4年間勤務していた。管轄のエリアも国東市と姫島村だけだったのが、いまは別府・杵築・日出を含む5市長村。「久しぶりの東部エリアだが、海も山も自然は変わらない。心が落ち着く」と嬉しそう。だが、「当時はバブルの時代で、飲食店もそれなりの数がありにぎわっていた。いまは人口減少に伴い、まちなかは少し寂しくなっている」と続けた。
 地域活性化が管内の課題だが、「農業などの1次産業、工業系の2次産業、観光などの3次産業と、産業バランスが整っているエリア。大手企業の工場や空港のある立地も相まって、将来の伸びしろがある」と語る。商工観光労働部に勤務した経験から、その思いはひときわ強い。
 注目する管内事業には、大規模園芸団地の整備を挙げた。国東ではオリーブ、ナシ、杵築ではキウイと企業参入が進んでいる。「過疎や高齢化によって耕作放棄地が増える中、耕地をいかに維持・保全していくかは課題。オーダーメイド方式の園芸団地実現へ、準備を進めておく必要がある」と話す。同時に、中山間地域の農業の継続的支援についても触れ、「日本の棚田百選にも選ばれている、別府の内成棚田など、今後広げることは難しくても、守ることはできる農村地域もある。バランスが重要」と、見極めの重要性も示した。
 管内の土地柄、ため池の整備も課題だ。管内には658のため池があり、その内防災重点ため池は340池。2025年度時点で144池の整備が完了しており、進捗率は26%となっている。「今年も15池で整備を実施する予定。地域の技術力を結集し、ぜひ協力をお願いしたい」と、建設業へメッセージを送る。
 業界については、「県民の安全安心を守る上で欠かせないパートナー。有事の際の昼夜問わずの対応には感謝しかない。今後も災害や鳥インフルエンザ発生時には、緊急を要する対応があるかもしれないが、力を貸してほしい」と話す。
 仕事の上で心掛けていることを尋ねると、「A(当たり前のことを)B(ボヤッとせずに)C(ちゃんとやる)―を大切にしている」と話してくれた。昔先輩に教わった言葉で、今でも大事にしている。
 趣味はスポーツ観戦。特に野球が好きで、年に1回は福岡まで試合観戦に行く。推しの球団は読売ジャイアンツ。「スポーツは見る専門」と、ちょっと恥ずかしそうに苦笑したのが印象に残った。大分市出身の58歳。
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