大分建設新聞

インタビュー

レ・ヒュ・トゥさん(日伸建設工業㈱)

2023年09月05日
 略歴~ベトナム、ハノイ出身。2015年に初来日し、広島県の土木会社に勤務。22年の2回目の来日から同社に勤務。職長資格を取得し、外国人特定技能2号を目指す29歳。
 「よろしくお願いします」と笑顔で椅子に腰掛けたのは、先日、県災防県支部の「職長・安全衛生責任者教育」を受講した日伸建設工業㈱で働くベトナム人、レ・ヒュ・トゥさん。「日本語、大丈夫です」と、こちらが驚くほどしっかりとした受け答えで、インタビューに答えてくれた。
 来日は2回目で、以前は2015年から3年間、広島県で働いていたという。それまではベトナムの工業系の学校で、機械関係の勉強をしていた。「日本の文化に興味があったし、日本は技術力がトップクラスの国。外国で働くなら、日本がいいと思っていました」と当時を振り返る。「来日前、ベトナムで4カ月間、日本語学校に通いました。最初に働いた会社も土木関係で、道路の点検や舗装の仕事をしていました」と語る。日本語能力検定は3級で、日常生活や職場でのコミュニケーションも、問題なく過ごしていたという。
 業界を選んだ理由を尋ねると「もともと機械が好きでしたし、大きな乗り物を動かすことにも興味があったので、土木や建設業はやってみたい仕事だった」と、頼もしい答えが返ってきた。
 2度目の来日は22年。現在の勤務先、日伸建設工業とは、オンラインで面接した。「仕事内容は1回目の時と同じ感じで想像がついたし、もう一度日本へ働きに行くことに、特に不安はありませんでした」と話し、「面接の時から親切で、企業にも好感が持てました」と、来日を後押ししてくれる企業風土があったことにも触れた。
 現在は会社の社員寮に、同郷のベトナム人4人と一緒に住んでいる。会社で働く感想は「来てよかったです。一緒に働く人も親切で、みんな優しい。外国人にもチャンスをたくさんくれる会社です」と、充実した職場環境に満足している様子だ。「日本の自動車運転免許も取得しました。現場で舗装の機械、フィニッシャーにも乗りましたが、もっと勉強して、どこの現場でも活躍できるようになりたい」と向上心をのぞかせる。
 今回、職長の資格取得に挑んだトゥさんだが、現在は特定技能1号(在留期間最長5年)として就労している。目指すは2号(在留期間制限なし)。そのためには班長以上の職を3年経験し、試験を突破しなければならない。「できるだけ長く今の職場で働きたいと思っています。そのためにも職長の資格を取って、何にでも挑戦したい」と、その言葉に迷いはない。
 最後に、日本での連日の暑さについて聞いてみた。「舗装の現場は特に暑さとの戦いです。でもベトナムの方が暑いですよ」と笑顔。トゥさんの今後の活躍に期待したい。
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