大分建設新聞

インタビュー

宮脇恵子さん(宮脇建設社長)、家族のような会社の“母”

2009年09月08日
 「パソ魂入門」の連載でおなじみの宮脇恵理ミヤシステム(株)常務のお母さんである。そして宮脇建設(株)の〝母〟なのだ。先代社長でありミヤシステムを開発した宮脇健司さんが急逝。突然、社長を引き継ぐことになった。恵理さんは「母はそれまで先代の後ろで〝宮脇の家内でございます〟とにこにこしていただけですから、大変だったんですよ」と言う。  恵子さんは「先代が育てた社員、社外の幅広い人脈は素晴らしいものがありました。社内外の多くの人に助けられてやってこれたんです」と語る。現場には口を出さない。が、社長として、「社員がいい気持ちで仕事し、能力を発揮して利益を出せるようにするのが私の仕事」と、〝母〟ならではの手腕を振るう。  息子さんの宮脇司副社長によると、同社は「家族」のような会社だという。毎月、社員のお誕生日会をする。社員全員でハッピーバースデーを歌い、社長手作りのケーキで祝う。司さんは「みんな、歌わんといけん」と笑うが、実にほほえましい。夏は熱中症対策のため、毎日大量のお茶をわかし、大量の氷をつくって、大量の梅干しを配る。全て心のこもった手作りだ。忙しくなる年度末には女性全員で炊き出しをする。息子のような年齢の一人暮らしの社員の健康を気遣うメニューだ。まさに社員の〝母〟なる社長なのだ。  このような家族のようなあたたかい社風は、同社を〝卒業〟した社員も「ほかの会社ではあり得ないこと」と評価するほど、実に評判がいい。  同社には新入社員の女性作業員・技術者がいたが、やめた。土木業界における女性の進出について恵子さんは「正直なところ女性にとっては厳しい業界だと思います。体力的な問題はあるとしても甘えが出るとだめです。甘えが出なければいいのですが」と、娘に手厳しい?が、恵理さんを「この娘(こ)なら、立派な土建屋になったと思う」と評価する。〝母〟なる社長のもとで、いつの日か素晴らしい土木未来レディが育つことを期待したい。
 


 
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