大分建設新聞

インタビュー

河野 勇人さん(福大建設)

2011年07月14日
 大分市発注の高江ハイツ耐震性貯水槽設置工事で、優良建設工事表彰を受けた(有)福大建設の河野勇人さん。設置場所が狭いなど条件的に厳しい中での施工だったが、終始笑顔で「この現場は、地域の方の協力もありむしろ楽しく施工出来ました」と繰り返した。  住宅団地の角地に耐震性貯水槽を設置する工事だったが、入り口が1ヵ所しかなく、しかもスロープだったことや、貯水槽の仮置き場もなかった。そこで、貯水槽を造った二次製品メーカーの協力も得て、社内チームで事前に複数の案を検討し、現場の状況に応じて素早く対応できるよう工夫を凝らした。  設置場所に据えた貯水槽の中に、ラフタークレーンでミニバックホウを入れ、内側を掘り進めると、貯水槽は自重で沈み始めた。「その現場の土質は固く、施工しづらいのかと思っていたが、その分製品(貯水槽)の傾きも少なく済んだので製品も傷まず、丁寧に作業ができたと思います。事前にアースオーガで穴あけをしておいたのがよかった」と言う。手掘りで仕上げをし、最終的には3・5㍍の製品を沈めた。  この現場で、元請代理人経験は3回目。下請の方が圧倒的に多いというが、どんな現場でも元請の視点で考える。工事をスムーズに進めるには元下の〝呼吸〟が大事だ。例えば元請さんは、ここできれいな工事写真を撮りたいだろうというポイントを下請も理解していないとならない、というようにだ。そんな気配りが随所で生かされた。昨年の優良建設工事表彰を受けた豊國建設(株)の現場の下請も河野さんが担当した。「うちの社長は、元請さんが表彰されると喜んでいます。それだけうちの仕事の出来もよかったことの証明ですから」と笑った。  常に心がけていることは、と聞くと、「きれいな仕事」と明快。「地域の方に喜んでいただけるように、常に先回りして考えるようにしています。どうせここまでコンクリートを打つなら、見栄えよくもうちょっと先まで打ちませんか、と提案してみます。『そこまでするか』とよく言われますが、これが自分の家の前の工事だったら、と常に考えます。より付加価値のある仕事を、というのが社の方針ですから」と終始にこやかだった。 




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