大分建設新聞

インタビュー

高武彦さん((株)高建築事務所代表取締役)

2011年08月04日
 (株)高建築事務所(大分市賀来北)は、建築設計事務所としては珍しくISO9001を取得している。業界では県内初といわれるISOを取得したのは19年のこと。今でも県内での取得は2社だけという。同社は、事情があって更新をせず、一度資格を失ったが、今年再取得した。 「10年以上前になるが、日本規格協会発行の『建築設計のクォリティマネジメント』という本を読んだときに、設計品質の重要性を再認識して、ISO取得に興味を持った。しかし、当時は費用と手間がかかり過ぎて、とても手を出せなかった。数年後、身内が勤めていた福岡市の設計事務所がISOを取得したと聞いて、調べてみたら随分安くなっていたので、やってみようと決断した」と高社長。「長引く不況で業界の経営環境が厳しくなっていく中、同業他社に対して差別化を図る必要を感じていた。ISOを重要視しない人は多いが、うちのような小規模事務所こそ必要だと思う」と続け、営業戦略上の効果を期待する。  取得には、あまり苦労しなかったという。「会社の規模が小さいだけに、意思疎通が早く、品質管理の仕組みづくりから運用、結果の検証など、大規模事務所ではできないスピードでできた」と短期間で取得できたことを自慢する。  取得後の効果をたずねると「若手所員の意識改革ができたことが一番の成果かな。これからは、ISOの品質マネジメントシステムを有効に活用して、品質管理に努め、質の高い建築物を提供することで顧客満足度を高めていきたい。それが地域密着型事務所としての務め」と熱く語った。 【高社長略歴】昭和20年7月玖珠町に生まれる。39年日田林工建築科卒。東京のゼネコン、県内の建築事務所勤務などを経て54年、高武彦建築設計事務所を開設。平成15年に組織変更して現在に至る。




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