大分建設新聞

インタビュー

池田長晴さん(日豊緑樹)

2011年09月20日
 大分市の横塚公園修景整備(2工区)工事で現場代理人・主任技術者を務め、22年度の大分市優良建設工事表彰を受賞した。工種は造園工事だが、園路広場整備工に加えて雨水排水設備工、給水設備工、園名板工、四阿工、遊具組立設置工などを含む、まるで土木一式のような工事。同社でもあまり経験がない規模の工事だという。  数多くの協力業者を束ねるのだから容易ではない。事細かに念入りに、資機材の搬入等、込み入った工程の段取りを組んだ。図面と現場のズレも細かくチェックし、異なっていた場合は市と綿密な打ち合わせをし、解決策を見出した。作業員・協力会社の意識も高く、池田さんの気配りも歓迎され、一致協力して複雑な仕事を見事に仕上げることが出来た。  昼間は現場管理、夜は遅くまで書類を作成した。書類は「自分でも現場の問題点を解決できるように、そして誰が見てもわかるように」丁寧に作成した。どのように書類を作ればいいのか、試行錯誤しながら、「徹夜するしかない」と事務所に泊り込んで書類づくりに集中した。工事期間中から丁寧に書類を作ったため、完成検査はスムーズに済んだという。検査を担当した市契約監理課土木検査担当班の黒枝美樹専門員は「施工計画について、工事内容をよく把握してしっかり作っていた。施工管理もきちんとしてもらった。工事の評価がいい時は〝今後とも品質向上に努めてください〟というのだが、この工事では〝今後とも同様に良い工事をしてください〟と申し上げた」と池田さんを評価する。そして「受注者の方々には、企業規模や工事規模の大小を問わず、工事成績向上への取り組みをお願いしている。施工計画をきちんと立てて施工管理することは、工事品質の向上はもちろん、利益確保、安全の徹底にもつながる」と、業界全体に工事評定点アップへの取り組みを呼びかける。  池田さんの工事にあたっての一番のポイントは「地元の方々に負担をかけないこと」。地元には丁寧に挨拶回りをし、自治会長と連絡を密にして、情報が行き渡るようにした。  大きな現場を見事に仕上げたが、決して親分肌ではない。どちらかというと、繊細なタイプだ。そういう人柄であればこそ、しなやかに現場をまとめ上げることができるのだろう。まだ若い。「現場はそれぞれ違う。まだまだわからないことが多いが、どこまでも学び、努力していきたい」と語る。




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