大分建設新聞

インタビュー

二宮一輝さん(日建総合建設)

2011年10月14日
 県道大在大分港線(大分市三佐)の舗装工事で今年度の県工事検査室長表彰を受賞した。発注時の工期は76日間の切削オーバーレイ工だったが、昨年の第30回記念大分国際車いすマラソン大会に向けて大幅な工期短縮が要求され、実際の工期の指定は8日間。そこを切削3日間、舗装3日間のわずか6日間の工事で仕上げた。舗装班は全員自社社員。そこが同社の強みである。  工期短縮のカギとなったのは、段取りだ。県の計画では切削した箇所ごとに舗装することになっていた。そこを流れ作業で行うことで、段取替え工を不要にし、工期を短縮した。この工夫で、工程管理は満点に近かったという。また、工事の品質にも最新の注意を払った。ジョイント部の段差もなく、出来形も高い評価を得た。  全て夜間工事。工事を行った通称40㍍道路は夜間でも交通量が多く、しかも近くの運送会社の配送センターからは四六時中トラックが出入りする。周辺には住宅が並ぶために、照明を明るくできない。低騒音の発電機や低騒音プレートを使用するなど、騒音の低減に十分配慮した。片側3車線の広い道路を少しずつ交通規制しながら速やかに安全に、そして近隣に少しでも迷惑のかからないように工事を進めた。  大分工業高校を卒業して、すぐ同社に入社した。まだ26歳。この欄初の20代・最年少者の登場である。同社の舗装部門の設立とほぼ同時に入社し、舗装技術を磨いてきた。新設・改良工事も経験した。既に2級土木施工管理技士の資格を持つ。若くして工事表彰を受賞し、今後さらなるステップアップが期待できる有望な人材だ。各社とも経営環境が厳しい中で、新卒採用・教育は難しいという声を聞くが、建設業界にとって、未来を担う若手の育成は最重要課題だ。二宮さんは「職場で経験を積み、出来栄えにもこだわりながら研鑽を積んでいきたい」と胸をふくらませる。




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