大分建設新聞

インタビュー

佐藤嘉洋さん(熊野建設)

2012年03月29日
 大分市大道町の(株)熊野建設が労働安全衛生マネジメントシステム「OHSAS18001」を取得した。大分市に本社を置く建設会社の中では同社が初というので、取得プロジェクトのチームリーダーを務めた同社社長室長の佐藤嘉洋さんに話を聞いた。  「当社は今まで品質マネジメントシステム『ISO9001』しか取得しておらず、私が入社した平成22年はISO9001の再認証の年でした。初めてISOに関わる書類を目の当たりにした際、これらの書類をより簡素化して、かつ今まで以上に品質を高め、顧客満足度の向上につなげられないだろうかと考えたのがきっかけです」と佐藤さん。  「思い立ったら即行動」がモットーの佐藤さんは、社内で6人のプロジェクトチームを立ち上げた。皆で知恵をふり絞りながら進めていく中、同社の佐藤俊治社長から、これからの建設業界は「環境」はもちろん「労働安全衛生」に関しても力を入れていく必要があるとのアドバイスを受け、環境マネジメントシステム「ISO14001」と労働安全衛生マネジメントシステム「OHSAS18001」も新規に取得することになった。  品質、環境、労働安全衛生と3つの公的基準を満たした同社。総合評価でも有利になるのではと尋ねると、「受注を有利にするために取得したのではありません。安全対策などをしっかりすることは建設業の基本であり、品質の良いものを無事故で提供することがお客様の満足につながり、結果として自社のためにもなると考えての取得です」と顧客第一を強調する。  不況が続く建設業界。品質管理や安全管理に経費をかけられなくなり、ISOを放棄する会社もあるなか、同社のような取り組みをする会社もある。こうした企業が徐々に増えていけば、県内の建設業界もより良い方向に行くのではなかろうか。  最後に、「取得できたが、これからが本当の勝負。さらに精度を高めていきたい!」と熱く締めくくった。




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