大分建設新聞

インタビュー

三ノ宮 洋一さん(東和安全産業)

2012年09月28日
 別大国道拡幅事業の高崎山地区第3工区舗装工事で、優良下請業者として大分河川国道事務所長表彰を受けた東和安全産業(株)の三ノ宮洋一さん。受賞はこれが初めて。  6車線化事業は平成5年に始まった。三ノ宮さんは当初からこの事業にかかわってきた。昨年7月に着手した海側の防護柵設置は、安全のためライフジャケットを着用した。「海面までの高さは約10㍍。2㌧トラックに単管で仮設を組んで、単管に作業員と機械の両方から安全帯をかけ、狭い場所で削孔機を動かした」と初体験を笑顔で語ったが、さすがに腰が引けたらしい。  JR日豊線との境の防護柵設置の際は、JRと国交省では管轄が違うため元請会社の朝日工業(株)と、どの資材をいつ発注するかなど、何度も打ち合わせをした。重機の旋回には特に気を付けるようオペレーターに細かい指示を出し、JRの通常運行に支障がないよう気を配ったという。  「合計4回の車線切り替えには苦労した」と振り返る。別大国道は一般国道ながら走行車両の多くが80㌔近い速度を出し、作業の不注意で反対車線に飛び出す恐れもある。さらに上り線と下り線の段差が場所によっては1㍍近くあるため、ブロック1個の重さが約800㌔の「自在R連結基礎」を取り付けることにした。  通常の4㌧ユニックでは、2㍍間隔のブロック4個で、8㍍しか施工できないため、20㌧ユニックを資材置き場から現場に移動させて作業した。夜間の切り替えは危険を伴うので、社員を総動員して一気に終わらせた。最後にウォータージェットで不必要なラインを消し終わったのが全線開通予定の30分前の午前5時30分。晴れやかな朝を迎えた。  三ノ宮さんは工事を振り返り「現場代理人の江藤雅之さんが『いつ、どの段階で、どこに何人配置する』など、細かい配置図を作成してくれたおかげで、事故もなく工事がスムーズに進んだ。日ごろのコミュニケーションができていたからでしょう。毎朝の全体ミーティングやその後の社員との再確認など、時間の多くを段取りに費やした」と、別大マラソンに間に合った喜びを語った。  「次のメインは東九州自動車道。アクセスが良くなれば大分県も、もう少しうるおうはず。そのために少しでも貢献できれば」と語った。趣味は“芝刈り”と称するゴルフ愛好家。54歳。


大分河川国道事務所長の表彰を受けた三ノ宮さん

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