大分建設新聞

インタビュー

重石 瑛梨奈さん(㈱松井組建築部)

2017年01月31日
 竹田高校普通科を卒業後、竹田市拝田原の㈱松井組に就職した重石瑛梨奈さんは、入社2年目の19歳。
所属は建築部で、同社初の女性技術者。現在、自身6軒目の木造戸建て住宅(熊本県産山村)の建築に関わっている。「だんだん仕事が面白くなってきた」と、笑顔で話した。
 高校3年になってクラスメートの約7割が進学を希望するなか、就職しようと決め、就職活動を開始。
同社を応募した決め手は、木造建築。「自分の家が木造で、どういう構造なのか興味があったから」だそうだ。
 建築現場での仕事は、まず基礎から工事完成までの工程を写真に撮り、順に整理したり測量をすることからスタート。
最初の頃は、大工さんたちが話している専門用語が分からず戸惑った。「ケタ?、ハリ?」、「ネコ借りてきて」が工事用一輪車のことだとは知らなかった。
仕事になかなか慣れず、業者さんにもたくさん迷惑をかけ、落ち込むことも多かったが、大工さんたちが優しく指導してくれた。
 最初は、水平に据えることができなかった測量機器も、時間は少しかかるものの、今では何とか一人でできるようになった。
昨年4月から、大分市下宗方にある大分職業訓練センターの木造建築コースに週1回通っている。勉強したことが現場でも出てきて、自分のためになっていると実感。
 1年が過ぎ、大工さんたちが話している内容が理解できるようになり、さらに他業者さんの仕事ぶりをみて「こんな作業もあるんだ」と、新たな発見も。
「まだまだ、できることは少ないが、できることからやっていきたい」と、前向きに考えられるようになってきた。
 目標は、住環境福祉コーディネーターや2級建築士、建築大工技能士などの資格を取ること。現場も楽しいが、設計にも興味がわいてきた。
「この仕事に就いて本当に良かった。結婚しても建築の仕事に携わりたい」と頼もしい。
 人とのつながりや仕事の幅が広がってきた彼女の成長が、楽しみだ。
 



「まだ、できることは少ないが…」前向きに頑張る重石さん
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