大分建設新聞

インタビュー

山本 和弥さん(三井造船鉄構エンジニアリング㈱)

2017年06月20日
 八代高等専門学校(現熊本高等専門学校八代キャンパス)を卒業後、三井造船鉄構エンジニアリング㈱建設本部西部工事部(大阪市)に採用された、山本和弥さん。今年で入社5年目。愛知県から西側が、管轄。
 2年前から、大分川に約50年ぶりに架かる、都市計画道路庄の原佐野線元町・下郡工区内(大分市)の宗麟大橋架設工事に携わった。
現在は、熊本・大分地震の影響で、橋の端部のつなぎ目がずれて、支承(橋桁と橋脚、橋台の間にある部材)が破損した、大分自動車道の並柳橋(由布市湯布院町川上)で耐震補強工事の出来形・品質・安全管理を中心に、下請け業者の作業員への指示などをしている。この現場で11橋目。
 小さい頃から、実家に近い「天草五橋」を見て育った。
「橋を架けているところが、かっこいい」と、土木の専門知識や技術を身につけたいと、八代高専土木建築工学科に進んだ。橋梁・鉄構造物製作や、架設を中心に実績をあげている同社に就職した。
 入社して一番苦労したのが、測量機器の扱い。オートレベルや、セオドライト・トータルステーションの扱いで、先輩たちが仕事中、スピード感と正確さを日々追求していることを肌で感じ、目が覚めた。
 仕事は、夜間や日中野外で作業をし、疲れることもあるが、仕事は休憩をはさみながら進めている。時間がかかっていると思っていた測量で、先輩から「早いなぁ」と言われた時はうれしかった。
 現場で年上の作業員に、仕事の手順などを説明しても、うまく伝えられないことにジレンマを感じることも。「この点は職長さんと話し合って、最善策を練りながら進めたい」と。
 「この仕事は、誰にでも出来るものではない。架設の仕事は、基本的に橋梁上部工の鉄骨が組み上がったら終わり。大変なこともあるが、工事に携わる人と一緒に造った構造物が完成した時の喜びは格別。床版工事が終わって、すぐにその上を歩けるのも、我々の特権。格別な思いと、やりがいを感じる。これから就職を考えている人に、地域や社会のために役立っている建設の仕事に、興味を持ってもらえればと思う。将来の夢は、地元熊本県で橋を架ける仕事をすること。この仕事に携わっていることを誇りに、これからも頑張る」と語った。
 




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