大分建設新聞

四方山

けんせつ小町

2024年02月19日
 ヘルメットを五弁のサクラの花びらに見立てたロゴマークをご覧になったことはあるだろう。日本建設業連合会が2014年から取り組んでいる女性活躍推進活動「けんせつ小町」のロゴマークである。キャンペーンが始まって間もなく10年を迎える中「ちゃく、ちゃく」のスローガンのもと、建設・土木現場で働く女性の数は着実に増えている▼2月2日付弊紙の企画記事「ガンバってます」には、建設業界を志す女子大生が登場した。高校のころから施工管理技術者を目指していたという。一昔前ならば、女性が建設・土木業界に進出するなどとは冗談話にしか聞こえなかったはずだ。実は、女性がトンネルの建設現場に立ち入ることは平成の半ばまで、労働基準法で禁じられていた▼女性がトンネル工事現場に立ち入ると、山の女神が嫉妬して事故を引き起こすと信じられていた、という説もあるが、根底には危険な作業に女性を従事させるわけにいかないという考え方があったのだろう。その制約が撤廃されたのは07年のこと。最近の話である▼法改正の声を上げたのは「土木技術者女性の会」だった。そうした先人の努力が女性の進出を阻む壁をこじ開けていった。その起爆剤になったのが1985年に成立した男女雇用均等法だ。それまで女性は結婚すれば退職するなど若年定年制が当たり前だった。今日の目から見れば男性優先だった社会をたった一本の法律が変えた▼労働省(現厚生労働省)の官僚として同法の誕生に尽力した赤松良子さんが94歳で亡くなった。「男女平等の実現のための、長い列に加わる」がモットーだった。男女共同参画社会に向けて多くの先人が汗を流し、その列に自分も加わり、さらに後輩たちが引き継いでいく……。その列に「けんせつ小町」たちも続いているのだろう。(熊)
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