大分建設新聞

四方山

賃金落差にガオーッ

2024年03月22日
 年甲斐もなく…と言われてしまいそうだが、「ゴジラ」と聞くだけで胸がときめく。『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』も鑑賞した。リアルな特撮技術に驚くとともに、練られたストーリーにも感心した。最期の場面では、1954年に誕生した初代ゴジラの頭部が原爆のキノコ雲を模したという話を思い起こした。この新作も反核のメッセージが込められていたように思えた▼同作がアカデミー賞視覚効果賞を受賞した。快挙である。作品賞など7部門で受賞した『オッペンハイマー』がそれこそ原爆の開発者の伝記を元にした作品であることを思えば、ウクライナ、ガザ地区での戦争の悲劇が進行する中、今年のアカデミー賞は絶妙な顔触れとも言えそうだ▼『ゴジラ-1.0』の受賞については、もちろん優秀な技術が評価されたわけだが、それ以上に、限られた予算と人数で優れた映像を作り上げたことに驚きが集まったという。同作の制作費は20億円台と言われているが、米国の大作映画に比べて10分の1程度である。特撮スタッフがわずか30人だったことも「奇跡だ」と話題になったという▼ともあれ、創意と工夫で、ハリウッド映画に対抗した、ということだろう。ふと思う。「創意と工夫」、それに「我慢」で何とかやっているのは私たち建設業界ではないかと。2月23日付の弊紙1面に建設業の賃金水準に関する記事が掲載された。それによると、2022年の年収ベースで466万円。全産業の494万円より28万円低いという▼この落差はどこに起因するというのか。時には厳しい気象条件の中、文字通り命がけで国民財産のインフラを守っている。大手企業の春闘が歴史的な賃上げで妥結しているというが、一体どこの国の話かとも思う。ゴジラならずとも「ガオーッ」と声を上げたくもなる。(熊)
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