祭り
2024年10月30日
先日、地区のお祭りに参加した。祭りと言っても山車が3台出て御旅所までの片道1㌔の道程を、往復するだけで2時間ほどで終了となる寂しいものであった▼コロナ禍以前は、祭りの前日をヨド(漢字が分からない)といって前夜祭みたいなものだが、担当している地区を山車で練り歩き、大釜で豚汁を作り酒を酌み交わし隣近所の交流が大いに深まった。祭り当日は御旅所で大人はおでんを肴にまたまた酒を飲み、子どもたちは子ども会でお菓子をもらい、ゲームをして楽しんでいた▼ところが、コロナを境にお祭りが中止になり再開できても簡素で寂しいものになってしまった。しかも祭りの中心を担う子ども会が解散してしまい今では有志の会が世話をしているが、子どもの参加者は年々減っている状況で子どもが叩く太鼓の響きも勢いがない。祭りだというのに子どもの弾けた笑顔が見られない年寄りが義務感でやっているような感じになってきた▼ところで、子ども会が解散したのは子どもがいなくなったわけではない。私が住んでいる地域では若い移住者が多く子どもの数は増えているのだ。今の子どもは塾やスポーツクラブなどに通っており休日も忙しいため、子ども会に参加する子が減ったと聞いた。致し方無いことだが地域での上下関係を超えた子ども同士のつながりが減っていくことがいいのかなと心配になる▼昔のことだが、児童相談所の一時保護所というところに体験入所したことがある。親からネグレクトなどの虐待を受けた子や非行の子を長くて1週間程度保護し、親元に戻すか施設入所させるかなどを決めるための施設だが、その時思ったのが子どもに悪人はいないということだ▼子どもが健全に育つためには親などの保護者が健全でなければならない。そのためには地域のつながりが大事ではないかと思う。(筋)