大分建設新聞

四方山

トランプ関税

2025年04月16日
 トランプ大統領の関税節が止まらない。大統領就任以来アメリカ第一主義を掲げ、WHOからの脱退や海外援助の中止など自国の利益にならないと思われるところは切り捨てている。その最たるものがウクライナ支援で、弱みに付け込んでレアアースを奪おうとしている▼トランプ関税は、友好国など関係なしに貿易赤字を出している全ての国に対して関税をかけるもので、世界中を相手に貿易戦争を仕掛けたように思える。トランプ大統領はこの発表で各国が競って自分の前に交渉を願い出ているとうそぶいているが、果たしてこれでアメリカが再び偉大な国になるのだろうか▼とりわけ、中国との関税の応酬はお互いに100%以上の関税を掛け合う、さながらチキンゲームのようだ。世界第1位と第2位の経済大国が貿易戦争を始めると世界経済が冷え込むのではないかと投資家だけでなく経済界全体が戦々恐々としている▼航空機や情報技術の発達で1日あれば世界中どこにでも行けるし、居ながらにして世界中のニュースが手に入り、世界が狭くなったといわれる時代で、企業活動もグローバルになりトヨタ自動車などは為替レートが企業利益と関係なくなったと言っている。企業活動はどの国でも自由にできることが大事なのだ▼そもそも自由経済を言い始めてTPPを提唱し、日本に参加しろと脅してきたのはアメリカではなかったか。日本はすったもんだの末に参加を決めたのだが、協定を締結する時にはアメリカは離脱し日本ははしごを外されたのだ▼アメリカが世界中を敵に回したことで、中国がこれ幸いと自由貿易を旗印に外交活動を活発化させている。中国のレアアース禁輸によるサプライチェーン問題で自動車の製造が一時ストップしたことは記憶に新しい。自由貿易はどうなることやら。(筋)
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