大分建設新聞

四方山

梅雨の中休み

2025年06月16日
 先週の災害級の大雨予報が嘘のように蒸し暑い週明けである。梅雨も中休みしたいところか。雨の日なりの楽しみ方を知っておきたい。季節がら、FMラジオでは松任谷(荒井)由実「雨のステイション」や大瀧詠一「雨のウェンズデイ」などがよくかかる。雨を背景にした小説や映画を楽しむのもいい▼雨が効果的な舞台装置になるのはフィクションの世界だから。自然には逆らえない。今週は35度以上の猛暑日も予想され、熱中症対策を万全にしたい▼6月の災害史を見ても安心できない。1963年6月2日には富山、兵庫、香川などで台風2号による大雨災害、2004年6月21日には四国、近畿を縦断した台風6号、1999年6月29日には広島、福岡などで甚大な被害をもたらした豪雨災害など、大災害が数多く発生している▼気象庁は5月9日、7年以上続いた「黒潮大蛇行」が終息する見通しを発表した。九州南方から四国、紀伊半島沿岸に沿って北上する黒潮は、潮岬沖で南に遠く離れ、大きく曲がりくねる流れが大蛇行だ。漁業や気象への影響があることから、研究機関での観測、研究が行われている。2023年の北日本の記録的な酷暑は「海洋熱波」が原因とされ、房総半島沖の太平洋を東へ流れる「黒潮続流」の北上によって発生したと考えられている。大蛇行の影響により、周辺に高温多湿な大気が発生し、夏は関東で蒸し暑くなり、冬は都心でも雪が降りやすくなるそうだ▼大蛇行の今後の影響はわからないことも多いが、海洋生態系への影響も考えられる。黒潮に乗って回遊するカツオやスルメイカ、イカナゴ、シシャモなどの漁獲量が減少したり、逆にサンマやサバ、キンメダイなどは太平洋岸の漁業者から期待の声が上がっているそうだ。食卓が賑やかになるのは歓迎である。(コデ)
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