大分建設新聞

四方山

プール

2025年07月17日
 暑い日が続く。あまりの暑さのために、海水浴場やプールの利用者が減っているという。わが家の近くにも海水浴場が数か所ある。私が若い頃は、海水浴場の端から端まで多くの海水浴客でにぎわっていた▼暑さに加え、レジャーの多様化、少子高齢化などの影響で海水浴客は徐々に減り始め、新型コロナウイルスのまん延が追い打ちをかけた。コロナ禍明けも客足は戻らず、利用者が最盛期の10分の1になった海水浴場もあるらしい▼暑さは学校のプール授業にも影響を及ぼす。熱中症を防ぐために授業が中止になることもある。近年は、プールの維持コスト上昇や老朽化などで、プールの廃止も増えてきている。進学する学校によっては、泳ぎ方を誰からも教わらないまま、大人になる子どもたちも出てきそうだ▼私の小学生時代は5年生まで学校にプールが無かった。だから、たまにあるプール授業では、隣の小学校まで自転車で行って泳いでいた。やっとプールができても水深が浅いため飛び込みはできなかった。中学生になると、学校にプール自体が無かった。そもそも、私が住む地域の全中学校には、プールが無かったのだ▼困ったのが高校のプール授業。私たちの地域から進学した生徒たちは、誰からも飛び込み方や速い泳ぎ方を教育されていない。お腹から飛び込むので、プール授業が終わると生徒の多くはお腹が真っ赤になった。泳ぐ速度もほかの地域から来た生徒たちより遅い。女子生徒と同時に飛び込み、泳ぎ切って顔を上げると、女子生徒はすでにバスタオルで体を拭いていたこともあった▼今の時期は、毎日のように子どもの水難事故が報じられる。息子も友達と海に行くので、毎回心配になる。プールの授業が減り、無くなることで、水の怖さ、泳ぎを知らない子どもらが増えないことを願う。(せい)
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