大分建設新聞

四方山

価値

2025年10月21日
 この夏は「切ったり、切られたり」して想定外の出費がかさんだ。最初の「切った」は、お腹の中の話から―。特定健診の結果、大腸と胃の精密検診を勧められた。内心恐れていた内視鏡検査である。ポリープを発見した場合は切除することを承諾して検査台に。麻酔が驚くほど効いて、目を覚ますとわが大腸内の映像がモニターに映っている。結果は3カ所のポリープを切除。思った以上に痛くも痒くもない検査、手術だった。幸い悪性でもなかった。未受診の人にはぜひ一度検査をお勧めしたい▼次の「切った」は自宅の敷地内にある高さ20㍍程のスギの木である。6本あり、強風が吹くと怪獣のように身をくねらせる。いつか倒れるのではないか、倒れたら家への被害は避けられそうもない。どうにかしなければと思っていた矢先、「スギを切りますよ」という飛び込み営業が舞い込んだ。「空師」という職業をご存じだろうか。クレーンが入れない狭い場所でも、ロープを使って幹を登り枝を落としていく。てっぺんまで行くと、次は適当な長さに幹を切っていく。頼んでやってもらったが、1日半程度ですっきりなった。おかげで庭が明るくなり、自室から眺める空も広がった。費用は思ったより安く済んだ▼〝切られて〟一番痛かったのは交通違反の反則金。恥ずかしながら交通違反で切符を切られたのだ。死亡事故が多発し特別警戒宣言が出されていた時期でもあり、われながら安全意識に欠けていたかもしれないと反省。事故を起こさないための薬になった、と考えることにした▼「切ったり、切られたり」が続き、それなりの出費だったが、未来への投資と考えれば高くはなかろう。何事も手遅れにならないうちに手を打っておくことが大事だ。それで手にする安心はお金に代えられない価値がある。(コデ)
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