大分建設新聞

四方山

大相撲ロンドン公演

2025年10月31日
 相撲の決まり手の中でも多く見られる技に「上手投げ」がある。相手の腕の上からまわしを取り、引き付けながら投げ飛ばす豪快な技だ。以前、若貴ブームを巻き起こした横綱若乃花、貴乃花兄弟も得意な技だった▼その「上手投げ」が英語で「Over arm throw(オーバーアームスロー)」と会場内に紹介されたという。なるほどそのままだ、と妙に納得した▼大相撲ロンドン公演が、ビートルズも使った音楽の殿堂、ロイヤル・アルバート・ホールで34年ぶりに開催された。英国の「SUMO」人気はすごくて、5日間ともチケットは完売し、述べ2万7000人が詰めかけた▼驚くほどの人気の理由は、NHKのワールドニュースで大相撲を見ている人が多いかららしい。観客からは「ずっとSUMOが来るのを待ち焦がれていた。次は日本に行って見たい」「エキサイティング!最高だった」などの熱い感想が聞かれた。また、参加した力士も「関心の高さとファンの熱意を感じた」(小結高安関)と話すなど、日本とは一味違う力士へのリスペクトがあった▼大相撲の海外公演は、1965年のソ連を皮切りに、アメリカ、中国、韓国、フランスなどで行われてきた。ちょんまげ姿で裸の大男がぶつかり合う日本古来の国技は、外国人の目には奇異でもあろうし、そこがまた人気の理由だろう▼ロンドン公演は横綱同士の決勝となり、豊昇龍が大の里に勝って優勝した。力士も観光などを楽しんで息抜きしたようだが、生き残りをかけた厳しい本場所がまたすぐに始まる。9日からの九州場所はすでにチケットが完売。国内の大相撲人気に加え、インバウンドで観客にも外国人が増え国際色豊かになってきた。海外公演もさらに回数を増やして、世界中から愛されるBIGなSUMOになってほしい。(マサ)
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