自炊
2025年11月11日
学生や独身者の生活でお馴染みの自炊。自炊とは言うまでもなく自分で自分の食事をこしらえること。子どもの大学進学や就職を前に、冷蔵庫や電気炊飯器、鍋などの新生活セットをそろえる親御さんも多いようだ。最近は電子レンジも必須アイテムらしい▼物価高の折り、外食は出費がかさむようになった。少しでも生活費を節約するために手っ取り早いのが自炊だ。1人暮らしの学生を対象にしたアンケートによると、自炊の頻度について「ほぼ毎日する」との回答が36%で最も多い▼料理のレシピ本は数多いが、最近は書名に自炊をうたったものが少なくない。「はじめての自炊」「お金が貯まる自炊ごはん」などの本がよく売れていることからも自炊の頻度がうかがえる▼総務省の家計調査(会計収支編)によると、昨年度の1人暮らしの食費の平均額は月約4・6万円(前年比約5%増)。最も多くの割合を占めているのが外食費(約1・5万円)で、食費全体の約30%にも上る。一般に食費は収入の10~15%程度に抑えるのが理想的とされており、収入が20万円だとして2~3万円が目標となる。外食1回当たり1000円程度かかるところを、自炊で食材費を300円程度に抑えることで、月に約1万円もの節約が可能なのだ▼とはいえ、自炊はハードルが高いという声もある。「面倒くさい」「時間がない」「食材が無駄になる」などという理由である。だがそれらも、作り置きや冷凍食品の活用、値引きの食材を買う―ことなどで解決できそうだ▼滋賀県に住む専業農家の同級生が、独身の私に毎年お米を送ってくれる。おかげで今年も美味しい新米を味わえた。おかずは納豆や漬物があれば十分。あるいは卵かけご飯などでシンプルに。これ以上の節約はできない、私の究極の自炊である。(コデ)



