大分建設新聞

四方山

先人の情熱を今こそ

2026年01月05日
 読者の皆さま、改めまして、あけましておめでとうございます。本年1月1日新年特集号は、お読みいただけただろうか。手前味噌になるが、編集部一同、心を込めてつくらせていただいた。その特集号の顔である1面を飾ったのは、竹田市内に建設された玉来ダムの迫力ある空撮写真だった▼阿蘇火砕流堆積物の厳しい地質条件を克服して2022年に完成した治水専用の流水型ダムである。この「命の砦」は昨年11月、国内のダム事業としては初めて、アジア土木学協会連合協議会の最優秀プロジェクト賞に選ばれた。多くの地元業者が参加した巨大事業であり、大分の業界の力が世界に認められた。誇らしい▼だが現場は晴天ばかりではない。特集号にご登場願った大建協の友岡孝幸会長も指摘したように、人手不足と資材高騰は「二つの壁」となって業界の行く手に立ちはだかっている。同じ特集面には、地元大分銀行の高橋靖英頭取のインタビュー記事が掲載された。弊社社長の川邉伴子の質問に答える形で、自身の銀行について「地域を深掘り、地域と価値を共創するド地銀だ」と表現した▼その言葉が深く胸に刺さった。私たち大分の建設業界もまた、地域に根差し、価値を共創する「ド地元の守り手」であろう。何も事業だけでない。災害ともなれば、いの一番に駆け付ける自負を、口には出さずとも私たちは心の真ん中に抱きしめている▼「ド地元」のプライドは、県を統べる知事ともなればなおさらである。弊紙インタビューに佐藤樹一郎知事は、東九州新幹線や豊予海峡ルートについて「不可欠」と断じた。「初夢」で終わらせない―。そんな決意がにじむ。玉来ダムも構想段階では困難とささやかれた。立ちはだかる壁を一つずつ崩し、不可能を可能にしてきた先人の情熱を今こそ受け継ぎたい。(熊)
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