郷土力士
2026年03月06日
大相撲春場所が8日から始まる。横綱大の里や、ウクライナ出身・安青錦の活躍で大相撲ブームが再燃しチケットがなかなか手に入らないほどの人気だ。人気の根っこにあるのが「郷土力士」の存在だろう。「江戸の大関より土地(くに)の三段目」という言葉があるほど、大相撲では地元出身の力士を熱心に応援する風潮が強い。それに応えるように、美ノ海(ちゅらのうみ・沖縄県出身)、平戸海(長崎県)、熱海富士(静岡県)など、出身地を四股名にしている力士も多い▼さて、長い大相撲の歴史で戦前に活躍した横綱双葉山の69連勝はさん然と輝く大記録だ。宇佐市出身。「不世出の横綱」「相撲の神様」といわれ、大分県の相撲ファンにとっては誇らしい限りの存在である。10年ほど前だったか、横綱白鵬が連勝記録を63まで伸ばした時はヒヤヒヤした。稀勢の里(二所ノ関親方)が連勝を阻み、ホッとした大分県人は多かったろう▼連勝記録ではないが、こちらの記録もすごい。青森県出身の幕内力士が、1883(明治16)年から140年以上一度も途絶えていないのだ。幕内力士(前頭から横綱まで)は40人ほどしかいない看板力士で、同じ県の幕内力士が途絶えていないのは稀有なことだ。青森は若乃花、旭富士らの横綱や安美錦、舞の海ら個性豊かな力士も輩出してきた相撲県。しかし最近はジリ貧で、幕内は前頭14枚目の錦富士1人だけ。ここにきて大記録に赤信号が灯っている▼さて、双葉山を生んだ大分県はどうかというと、元関脇の嘉風(中村親方)が2019年に引退してから6年間も幕内力士がいない寂しい状態が続いている。県出身の中村親方、九重親方(元千代大海)、雷親方(元垣添)にも頑張ってもらい、「豊の国」の幕内力士を早く誕生させてほしいものである。(マサ)


