命
2026年03月12日
目覚ましが鳴り、布団の中でゆっくり手足を伸ばし生きていることを確認してから起床するのが日課になってきた。世の中に「絶対」はないと言われるが、貧富の違いはあっても、生まれてきたからには死ななければならないのは絶対だ▼心理学者のマズローは、人間が生きるために①生きたいと思う生理的欲求②安全欲求③所属と愛情の欲求④自尊と承認欲求⑤自己実現欲求の5段階の欲求説を唱え、①から④までは欠乏欲求で⑤は自分らしくありたいという成長欲求だとした▼今年は1万8420人の死者・行方不明者を出した東日本大震災から15年目。亡くなられた方お一人お一人に人生に対する欲求があり、それが突然の天災により奪われてしまったのはさぞや無念だっただろうと胸が痛む。世界に目を向けると、ロシアのウクライナ侵攻に始まりイスラエルのガザ侵攻、とどめはトランプ大統領の国際法を無視したベネズエラとイランへの攻撃で沢山の命が奪われる大きな人災が起き、生理的欲求も満たされない状況だ▼死は生きていたことの証で、生きているものだけが死ぬことができるのであり、死に良いも悪いも無い、死ぬのに変わりはない。生死は表裏一体であり、死を考えることは生を考えることだが、さりとて天災であれ人災であれ理不尽な死に方はしたくないのは人情ではなかろうか▼ところで、人災の元凶であるトランプ大統領は自尊と承認欲求が強すぎるように思える。当人は自己実現に向かっていると思っているのかもしれないが、自画自賛した一般教書演説の記事をみても他人の評価を渇望している哀れな人間に思えてくる▼そんなことよりも、昨日の夕食の買い物で非常用に買ったおかず、帰って冷蔵庫を見ると全く同じものがあった。終末が近づく人生で私の自己実現は絶望的だ。(筋)


