大分建設新聞

四方山

本を見直す

2026年04月02日
 月に1冊も本(電子版含む)を読まない人の割合は6割超(文化庁調べ)。本を読む機会が減った理由は「情報ツールやスマートフォンで時間が取られる」「仕事が忙しくて時間がない」が続く。インターネットやスマホは便利だが、本の魅力を知らない人が増えたようだ▼一方で、児童書の売れ行きは2021年に10年ぶりの高水準を記録。少子化で市場が縮小するなか、コロナ禍の「特需」や、絵本への回帰が見られるとか。子どもにとって読書は語彙力や想像力を育む大事な機会だ。頭ごなしに「本を読みなさい」と押し付けず、子どもが「楽しい」「面白い」と感じられる本と出会える場を大人が整えることが重要▼『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の著者・三宅香帆氏がラジオで話すのを聞いた。近年はネット検索が一般化し、知りたいことだけを瞬時に得ることが可能だ。本や新聞などの活字文化では知りたいと思わないことが多く含まれる。三宅氏は、効率化重視の社会で、それは「ノイズ」として捉えられるという。ノイズは悪いことばかりではない。たまたま目にした本や記事から新しい興味が湧いたり、知り得なかった分野があることに啓発されたりする▼それが紙文化ならではの良さだろう。コスパ、タイパが重視される現代は、時間のかかる読書習慣は無用になりつつある▼そう断言もできない。企業内読書会が増えているそうだ。社員が共通の本を読み、感想や学びを共有・議論することにより、多様な価値観に触れたり、チームワークを強化するなど、コミュニケーションの活性化に役立てているそうだ。読む範囲を決めたり、小規模かつ継続的に行うことで、社員同士の会話が活発になり、他人の話に耳を傾ける機運が醸成される利点も。本を見直してみてはいかが。(コデ)
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