5月病
2026年05月07日
大型連休が過ぎると、毎年のようにストレスや体調不良を訴える声を聞くようになる。有名な5月病である▼正式な病名ではないが、4月の入社、入学、異動など、環境変化によるストレスや緊張感が一気に緩んで生じる心身の不調だ。初期の兆候としては、無気力や不眠、食欲不振、何となくの不調など。進行すると、適応障害やうつ病になる可能性もある。生活リズムを整えて、早めの休息を取ったり、無理をせず環境に適応することが大切だという▼調べてみると、5月病だけでなく、6月病(低気圧や湿度が主因)、7月病(気温上昇による自律神経の乱れが主因)と続き、結局12カ月の毎月に病名がつけられているのだ。なーんだ、と眉に唾を付けたくもなるが、考えてみると気候に限らず人間関係や仕事、介護や病気、経済的な悩み、将来の不安など、年中いつ不調を覚えてもおかしくない時代だ▼ストレス社会では、自分に合ったストレス発散法を見つけ、慢性化する前に専門の相談機関を利用することが推奨されている。無理のない範囲で、疲れたらきちんと回復できる力を身に付けたい。ストレス対策は我慢するのではなく、調整と回復を前提に考えることが重要とされる▼近年注目される心理学用語に「ネガティブ・ケイパビリティ(消極的受容能力)」がある。先行きが見えず答えの出ない、対処しようのない事態に耐える能力を指す。問題解決を急がず、不安や不確実な状況を受け入れる力を持つことで、ストレスから心を守るための大きな力となるとされる▼仕事の進捗や人間関係においては、自分自身を過度に追い詰めるのではなく、力の抜き加減を覚えるのも武器になる。ただし、解決すべき問題から目を背け放置したり、無気力にならないことが肝要。これは、自戒を込めて。(コデ)

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