空を自由に飛べる鳥は良い。私たち人間は昔から目的地へ行く時に、長い歴史の中で造られてきた「道」を通らなければならない。しかし、鳥は目的地に向かって行くにしても、自由な空には障害物がなく、ほぼ直線的に...

　京都・伏見の「寺田屋」。幕末の志士、坂本龍馬が逗留中、幕府の追っ手に急襲された宿として知られる。この時は風呂に入っていた妻のおりょうが裸のまま龍馬に異変を伝え、すんでのところで逃げることができた。１...

　新年度が始まった。新しい読者の方、これからご愛顧のほど、よろしくお願いします。また、部署異動で読む機会が減った方、弊社のＷＥＢで無料記事や四方山が読めますよ▼３、４月は別れと新たな出会いがある。個人...

　20数年前、台北で台湾人の住宅の一部を間借りしていた。世帯主のお年寄りは日本統治時代に鉄道の機関士を務めていた日本語世代。「日記は今でも日本語で書き続けている」が口ぐせで、会話は日本語か台湾語で北京...

　「さくら花／とく散りぬとも／おもほへず／人の心ぞ／風も吹きあへず」。そろそろ花見のシーズンである。咲いたと思ったら花びらを散らしていく。はかなさが桜の醍醐味であろう。その桜よりも、人の心は風が吹かず...

　弊社の真向いで住宅建設が進んでいる。木造住宅で知られるハウスメーカーのモデルハウスだ。会社の窓から現場を一望できるので、地盤調査～根切り～基礎工事と興味深く観察できた。土台が入ったかと思うと、プレカ...

　１９２２年の植樹というから１世紀以上にわたって大分市中心部の街並みを見下ろしていたことになる。この間には45年７月16日の米軍機による大分空襲もあった。中心市街地が焼け野原になっても、このクロマツだ...

　中津の実家に１人で暮らす母は、およそ「諦める」ということを知らない。欲しい物は必ず手に入れるタイプで、物であれば「迷ったら両方買う」という性格。ともすれば自己中心的とも取られかねない性格なのだが、本...

　年甲斐もなく…と言われてしまいそうだが、「ゴジラ」と聞くだけで胸がときめく。『ゴジラ-1.0（マイナスワン）』も鑑賞した。リアルな特撮技術に驚くとともに、練られたストーリーにも感心した...

　２０２３年の交通事故死者数は全国で２６７８人、大分は32人だった。１９７０年の１万６７６５人をピークに減少傾向をたどっていたが、２０２１年の２６３６人になってからは横ばいとなっている。こうした中で最...

　先の大戦末期、日本は本土決戦のため、武器のほかに食料、衣料などの大量の物資をため込んだ。各地の軍の基地に備蓄された。敗戦と同時に、これらの軍需物資は、武器などを除いて民需物資として民間に放出され、飢...

　ある高校で読まれた卒業式の答辞が話題だ。内容を簡潔に説明すると「バタフライ効果」の書き出しで始まり、コロナ禍の苦労とコロナ明けの文化祭や体育祭の思い出、スティーブ・ジョブズの演説からのバタフライ効果...

　大相撲三月場所が始まったなか、「相撲列車」が廃止されたことを、朝日新聞３月９日付の記事で知った。大相撲の年六場所のうち三月（大阪）、七月（愛知）、十一月（九州）の各場所に当たっては、力士たちは団体で...

　今年も、久住高原や阿蘇の原野で野焼きが行われたようだ。春がいよいよ近づいている事を知らせる恒例行事で、その煙、また小さく軽い草炭が風に吹かれて大分市方向へ飛んでくる。毎年、野焼きの証拠が車のフロント...

　関連死を含めて２万２０００人を超える死者・行方不明者を出した東日本大震災。今年も13回目の「３・11」を迎えた。津波で壊滅的な被害を受けた東北地方沿岸部では、長期にわたる復興事業が進められている。堤...

　玄人好みの話かもしれない。堀内伝右衛門。江戸時代初期、熊本細川藩に勤めていた侍である。「堀内伝右衛門覚書」という記録を残したことで後世に名を残した。彼は何をしたのか▼元禄15（１７０２）年赤穂浪士の...

　３月の今頃を二十四節気でいえば啓蟄。今年は３月５日から19日がそれに当たる。啓蟄とは虫が冬眠から目覚めて活動を始める頃という意味があるらしい▼春は、人間界でも大きな節目を迎える人も多い。卒業、入試と...

　俗に「二月は逃げて走る」とも言われる。他の月に比べて日にちが短いことのたとえである。４年に１度のうるう年の今年、１日増えたが、やはり２月はあっという間に終わった感じがする。２月29日という、いつもよ...

　２０２４シーズンのＪリーグが開幕した。「Ｊリーグのある週末が帰ってきた」―大分トリニータのサポーター、いわゆる「トリサポ」たちにとっては、ワクワクする季節である。23年はＪ２リーグを９位でフィニッシ...

　不勉強であったが、岐阜県に岐南町という自治体があることを初めて知った。岐阜市の南に位置し、ベッドタウンとして発展してきたという。人口３万人弱の町が一躍有名になったのは、現職町長のセクハラ問題。２０２...